カメラ、デジカメ

Opema IIの修理 続き

Opemaの修理を実施。

実は、以前修理したOpema IIの試し撮りを実施しようとしたところ、シャッターリボンが切れてしまった。
なので、今回はシャッターリボンの修理となる。

先ずは分解から。
トップカバーを外す。

更に、トップカバーのシャッターダイアルの位置にメインドラムの軸があるので、其の軸のシャッタースピードを設定する金具を外す。
その下にある複数の穴の空いた金具は側面からピンが嵌っており、其のピンで軸と固定されているので、其のピンを細いドライバなどで押し出して外す。

底面の板を外す。

底面の表側と裏側に板バネが嵌っているので取り外す。

それ以外の、ネジ、板バネ、ギアなど全て取り外す。

ただし、テンションドラムを固定している6角ナットと、それを固定しているU字の板バネは其のままにしておく。

ドラムを固定している板ごと引き抜く。

引き抜いた後で、U字の板バネを外し、シャッター幕のテンションを解除する。

先幕の1本のシャッターリボンが切れていた。
また、後幕のリボンも、ドラムに付けてあったボンドが劣化していてテンションドラムから剥がれてしまった。

まず、切れたシャッターリボンを新しいものと交換する。

片方のリボンが生きているので、ドラムに貼り付ける位置の調整はそれに合わせる。

剥がれた後幕のシャッターリボンもテンションドラムに貼り付ける。

此方は、特に位置調整は必要なく、後幕が平行に動くようにすればよい。

後は元通り組み立てる。
組み立てる際に、底面のギアのかみ合わせを微調整することで、シャッター幕の走行位置を調整することができる。
組み上げたら、シャッター幕のテンションを調整する。
テンションの調整は、
・最低速度でシャッターが問題なく動作する。
・最高速度でシャッターが確実に開いている。
この2点を確認しつつ、なるべく弱いテンションで調整する。

これで、シャッター幕の修理は完了。

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nicca IIIa

今日は晴れ。

今日の何時ものよーに神保町&秋葉原へ。
今日の秋葉原。

今日買ったもの。
「巷説百物語 四」

「nicca IIIa」

1951年発売。
431番台。
カメラのキタムラでジャンクで購入。
状態としては、ボディは1カ所凹みがあるもののその他はたいした傷もなく綺麗。
ファインダーも綺麗で二重像も明確している。
シャッターも問題なく動作する。
では、何處がジャンクかと云うと、シャッター幕がボロボロになっている。
其の所為かシャッターが時々引っかかる。
後日、修理する予定。
また、このカメラにはケースが付いてきた。

また、ケースのカードホルダーに被写体深度表

と、おそらくはこのカメラの最初の所持者であったであろう名刺が入っていた。

名前の部分は、個人の名前なのであえて消しておいた。
が、産経時事の名刺であることから、1955年~1958年の間に所持者がカードホルダーに名刺を入れて使っていたであろうことが分かる。

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Ai-S Micro-NIKKOR 105mm F2.8のレンズ洗浄

Ai-S Micro-NIKKOR 105mm F2.8のレンズ洗浄を実施。

洗浄するレンズは、絞り羽の直後にあるレンズである。
カビなのか、汚れなのかは不明だが、比較的目立つ汚れがあった。

後玉の方から分解していく。

レンズマウントの3本のビスを外すと、レンズマウントが外れる。

一番内側にある、3本セットのビスと 2本セットのビス、更に絞りリングと連動して動く2本のビス(側面ではなく内側)を外す。
その後ピントリングを時計回りに回すと、ピントリングごとヘリコイドが外れる。


ヘリコイドを外すときは、どこでヘリコイドが外れたか覚えておく。

更にレンズを固定しているリングを、ゴムリングで反時計回りに回し、固定リングを外す。

レンズを逆さにすると絞り羽までのレンズ2枚と中間のリングが外れる。

これで一通りの分解は完了。
後は、各レンズを洗浄する。

各レンズの洗浄が終わったら、元通りに組み立てる。

これでレンズの洗浄は完了。

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YASHICA YKの修理

YASHICA YKの修理を実施。

修理内容は
・レンズのカビ取り洗浄
・ファインダの清掃
・各部注油
である。

先ずは、レンズのカビ取りから。
鏡胴を分解する。
レンズの先端のカバーを外す。

側面の芋ネジ1本を外し、反時計回りに回すと外れる。

前玉のユニットを外す。

単純に、反時計回りに回すと外れる。

シャッターユニットのカバーを外す。

カバーを押さえているリングは左側のネジを切り欠がリングの回転を邪魔しない位置に回してから、リングを反時計回りに回すと外れる。
シャッターユニットは、各動作部に注油しておく。

レンズの後玉は、背面の裏蓋を開け、ジャンクコンパスなどで反時計回りに緩めて、マイナスドライバなどで回して外す。

外した、前玉と、後玉は界面活性系のレンズクリーナで、カビ、汚れを落とす。

今回は、カビが深くまで根を張っていたので、カビ跡が残ってしまった。
レンズの洗浄がすんだら、元通りに組戻す。

次に、ファインダの清掃。
トップカバーの分解。
巻き戻しノブを外す。

軸を固定して、反時計回りに回すと外れる。

巻き戻しノブの下のリングを外す。

ジャンクコンパスで、反時計回りに回す。

巻き上げレバーの分解。
巻き上げレバーの軸の頭にあるネジを、ジャンクコンパスで反時計回りに回して外す。

巻き上げレバーを、フィルムカウンターごと引き抜く。

背面と側面のビス2本を外して、トップカバーをゆっきりと引き抜く。

此の状態で、ファインダーを構成するレンズなどを洗浄する。
ただし、ハーフミラーだけは、ブロアーで埃を吹き飛ばす程度にしておく。
巻き上げの各動作部は注油しておく。
終わったら、トップカバーを汲み戻す。

底カバーを外す。

右側のギア部に注油しておく。
終わったら、底カバーを組戻す。

以上で、修理完了。

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Opema IIの修理

Opema IIの修理を実施。

修理内容は
・巻き上げ不良の修理
・レンズのヘリコイドのグリス入れ替え
・各部清掃
である。

先ずはトップカバーを外す所から。
巻き戻しノブを外す。

側面の穴からマイナスドライバを差し込み、芋ネジを緩めてから、反時計回りに回して外す。

次に、シャッタースピードダイアルを外す。

これも側面の芋ネジを緩めて、反時計回りに回して外す。

次に、巻き上げダイアルを外す。

側面の穴からマイナスドライバを差し込み、芋ネジを緩めてから、反時計回りに回して外す。

次に、ストラップ金具を外す。

穴にドライバなどを差し込んで、反時計回りに回す。

次に、接眼レンズを外す。

ゴムリングなどで、反時計回りに回す。

後は、表のビス1本と、裏のビス2本を外すとトップカバーが外れる。

因みにアクセサリーシューや、シャッターボタンの周りのビス3本を外す必要はない。

次に、底カバーを外す。

此の状態で、動作チェックをした所、油ぎれで動作は多少悪いモノの、巻き上げ自体は動作した。
原因を探ると、どうやらトップカバーが少し凹んでいるらしく、シャッターボタンを少し半押ししているようになっていたのが原因だった。
なので、トップカバーの凹みを少し持ち上げてやるだけで、巻き上げが動作する様になった。
後は各動作部に注油し、ファインダ周りも少し掃除した。

後は元通り組み立てて、ボディは終了。

次にレンズのヘリコイドのグリスの入れ替え。

ヘリコイドが異常に重いので、グリスの入れ替えが必要と判断した。

先ずは分解していく。

ヘリコイドレバーが付いているリングの3本のビスと距離リングの芋ネジ1本を外すと、ヘリコイドレバーのリングと距離リングが外れる。

距離リングの下にある、ヘリコイドのストッパー金具の2本間芋ネジを外すと、ヘリコイドが抜ける。

ヘリコイドを抜く際には、どの位置でヘリコイドが抜けたか良く見ておくと佳い。

ヘリコイドを外してみると、グリスが溶けたゴムのように固まっていた。
この古いグリスをベンジンで全て洗い流し、新たにグリスを塗った。

組み立てる前に、少しレンズを掃除した。

後は、元通り組み立てて、レンズの修理も完了。

これで全ての修理が完了した。

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