VITOMATIC IIaの修理

VITOMATIC IIaの修理を実施。

修理内容は、ファインダーの清掃とスローガバナーの洗浄、絞りに浮いた油じみの洗浄である。

先ずは、ファインダーの清掃から。
側面2つのビスと、背面の巻き上げレバーに隠れたビス1つを外すと、トップカバーが外れる。

露出計のカバーはカバーの上にあるビス1本を外すと外れる。

トップカバーの内部は、ファインダーと露出計で殆どが占められている。
此處で、綿棒を使ってレンズクリーナでファインダーの内部を掃除する。
ただし、ファインダーブロックは大きなプリズムの固まりとなっているため其れ程清掃すべき所はない。
また、此處で注油すべき所もない。
終わったら、トップカバーを元通りに組み戻す。

次に、スローガバナーだが、此はレンズシャッターなのでレンズの鏡胴を分解する。
先ずは、ピントリングの側面にある芋ビス3本を緩める。
そうするとレンズ先端の飾りリングが外れる。

次にピントリングを固定してある固定リングがあるのでジャンクコンパスで反時計回りに回して外す。
そうするとピントリングが外れる。

その下にあるビス4本を外すと絞りリングの上の部分が外れる。

其のまま逆さにすると、ASA指標リングが外れる。

絞りリングと絞りリングの連動リングは連動リングに絞りリングと連動するための小さな金具がビス2本で固定されているので、このビス2本を外し、小さな金具を取り出した後、連動リングを外す。

その下にあるビス5本を外すと、レンズユニットが外れる。

レンズユニットの下にあるビス4本を外すと絞りリングを固定しているリングが外れる。
此で漸く絞りリングが外れる。

このとき、小さな金属棒が1つ出てくるので、無くさないように回収しておく。

シャッタースピード連動リングを外すと漸くシャッター機構に行き当たる。

向かって右にあるのでスローガバナー。
左下にあるのがセルフタイマー。
シャッター機構は、典型的なプロンター型。

スローガバナーはビス2本で固定されているのでそのビスを外し、スローガバナーを外す。

スローガバナーは、ベンジンで全てのギアの軸の汚れを落とす。
その後、軸に注油するのだが、裏表両面のギアの軸受け部分にごく微量、しみ込むまで行かない位に注油する。
スローガバナーは注油しすぎるとかえって動きが悪くなるので注意する。

スローガバナーの動きが軽くなったのを確認したら、シャッター機構に組み込む。

このとき、スローガバナーの扇形のギアがある方に可動する小さな突起があるので、この突起をシャッター開閉レバーに引っかかるように組み込む。
他のシャッター機構はセルフタイマーを除く可動部分に注油しておく。

次に絞りの油じみの洗浄。
レンズユニットの後玉をゴムリングで反時計回りに回して外す。

レンズの前玉をゴムリングで反時計回りに回して外す。

此で、絞りだけになるので、油じみした絞りを綿棒を使ってベンジンで根気よく洗浄する。
洗浄が終わったらレンズブロックは組戻しておく。

後はひたすら組み戻す。
組戻しはとても楽で、ネジ位置が上下左右非対称になっているので、其の位置にビスが嵌るように組み戻せばよい。
また、ただ嵌っていいるだけのリングもちゃんと嵌る位置が領るよう凹凸があるので、其れにしたがった嵌めていけばよい。
嵌め方が間違っていると、絞りリングが動かなくなるのですぐに領る。
此で、修理は完了。

ただし、この分解を行うと距離計が狂ってしまうので、後で距離計の調整をする必要がある。
距離計の調整はまた後日。

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Canon 7

今日は雨のち曇り。

今日も何時ものよーに神保町&秋葉原へ。
今日の秋葉原。

今日買ったもの。
「精密ドライバー マイナスセット」

クラシックカメラは兎に角マイナスネジが多いので、マイナスドライバは佳く使う。
しかし精密ドライバは、其の小ささ故に佳く歪んだり欠けたりする。
なので、しょっちゅう買い換えている。
まあ高い物では罔いが。

「Canon 7」

カメラのキタムラでジャンクとして購入したモノ。
1961年発売。
900番台。
外観はとても綺麗で、目立った傷や凹み、剥がれもない。
ファインダーも綺麗で、二重像も明確としている。
露出計も全く渋ること罔く確乎り動いている。
では何處がジャンクかと云うと
スローシャッターが渋い・・・の筈だったのだが此又ちゃんと動いている。
店の人は、スローシャッターの動きが悪いと言っていたのだが、実際に動かしてみると問題ないので聽いてみたら、偶に動きが悪くなるとのこと。
シャッター幕だが、何かで突いたようなヨレがある。
しかし、目立って問題になる様なモノでも罔く、また、金属膜なので穴が空いていないので問題なく使える。
後日、シャッターの動作周りはメンテナンスする予定。

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