カメラ、デジカメ

Nikon Sの修理の続き

Nikon Sの修理の続きである。

ファインダーの調整は、まずエプロンを外す。

前面のファインダーの脇にある穴に、縦位置を調整するギアがある。

調整するときは、向かって右側のビスを緩めて、左側のギアを上下に動かして調整する。

軍幹部のアクセサリシューの前にある板を外すと、横位置を調整するギアのある穴がある。

調整するときは向かって左側のビスを緩め、奥にあるギアを左右に動かして調整する。

遠くの建物などを目標に、無限遠の位置で調整する。
調整が終了したら、緩めたビスを締めて固定する。

次に、貼り革を取替る。
取替る貼り革は、向かって右側の破れている貼り革である。
まず貼り革を外す。

貼り革を外したら、貼り革の接着面をエタノールを染みこませた布などで、綺麗にしておく。

今回使用した、皮の張り付け用のボンド。

接着面に、革用のボンドを薄く塗布する。

ボンドを塗りつけたら、10~15分放置して燥かす。
この手のボンドは、ある程度燥かさないと接着力が出ない。
目安は、指で触ってみてべと付いているが糸が引かない程度である。

燥かしたら、後は同じサイズに切り出した皮を張り付けるだけである。

此處で用意した貼り革は、インターネット通販で既に同じサイズに切り出した物が販売されていたので其れを使用した。

後は外したエプロンなどを組み上げて、完了である。

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Nikon Sの修理

以前ジャンクで入手した、Nikon Sの修理を実施。

修理内容は、
・シャッター幕の先幕を交換
・ファインダーのフォーカス伝達レバーのメンテ
・各部注油
である。

分解。
まず、エプロンを外す。

エプロンは6つのビスで固定されているので、ビスを外し、下から持ち上げる様に外す。

次に軍幹部のカバーを外すのであるが、まず、巻き戻しノブを外す。

巻き戻しノブは、ノブの側面に固定ネジがあるので其れを緩めて反時計回りに回すと外れる。

次にアクセサリシューの前にある板が2本のビスで留められているのでこれを外す。

次にシャッターダイアルを外すが、シャッターダイアルを引き上げると小さなビスがあるので、これを緩める。

その後、シャッターダイアルを反時計回りに回すと外れる。

シャッターボタンの飾りリングを外す。

シャッターボタンの頭を反時計回りに回して外す。

巻き上げノブは、側面にあるビスを緩めて、反時計回りに回して外す。

フィルムカウンターの板を引き上げる。

その下にある、金具は側面に2本のビスがあるので、ビスを外して反時計回りに回して外す。

更にその下にある金具は3つのビスを外して引き上げる。

巻き戻しレバーを外す。

その後、スローシャッターを”T”の位置にして軍艦カバーをゆっくりと引き上げるとカバーが外れる。

カバーの裏にスプリングが1つあるので、無くさないように外しておく。
また、ギアの位置を良く覚えておく。

次にヘリコイドを外す。
4本のビスで固定されているので、そのビスを外すとヘリコイドが外れる。

次に、ファンイダーを外す。
これも4本のビスで固定されているので、そのビスを外してファインダーを取り出す。

ファインダーを引き抜くときに、距離計の伝達レバーが引っかかるので、うまくボディの穴に通してやる。

取り出したファインダーは、伝達レバーの動きが渋いので、可動部分にシリンジで注油しておく。

また、ファインダーを各部清掃しておく。

本体を逆さにして、底面のカバーを固定しているビス2本を外して、底面カバーを外す。

また、逆さにすると軍幹部のギアが2個落ちてくるので、無くさないように回収する。

本体裏のカバーを固定しているビス4本を外して、裏のカバーを外す。

シャッター幕の前にある、上の遮光板がビス2本で固定されているのでこれを外す。

上の遮光板は、止め板で固定されているので止め板を無くさないようにする。

シャッター幕の前にある、下の遮光板がビス2本で固定されているのでこれを外す。

シャッターのテンションをフリーにしておく。

これで漸くシャッター幕が交換できるようになる。

交換するシャッター幕は先幕だけなので、先幕をドラムから剥がす。

剥がした後のドラムは、幕の切れ端や固着したボンドを、エタノールをしみこませた綿棒などで綺麗に拭き取る。

此處でドラムから剥がしたシャッター幕の縦寸と横寸を計ってメモしておく。
その後、竿からシャッター幕を剥がす。

シャッター幕は、メモしておいた縦寸の幅、横寸はメモしておいた長さより1cm以上長く切り出しておく。

シャッター幕の端に両面テープを付ける。

竿に付ける側は、竿の幅とシャッター幕の幅が違うので、シャッター幕の端を加工しておく。

竿にシャッター幕を取り付ける。

加工した部分がうまく取り付けられるように竿に貼る。

竿を軸にシャッター幕を折り返して、竿にシャッター幕を貼り付ける。

シャッター幕のもう片方は、ドラムの間を通すので厚紙をセロハンテープで取り付ける。

厚紙を少し折り曲げて、ドラムの間をうまく通す。

厚紙と一緒にシャッター幕を通して厚紙を外し、ドラムに巻き付ける分の長さを残してシャッター幕をカットする。

シャッター幕を巻き上がった状態にしておくと、ドラムに巻き付ける分の長さが領りやすい。

ドラムに巻き付ける側のシャッター幕に両面テープを取り付ける。

これをドラムに貼り付けて、シャッター幕の修理は完了。

この後、各動作部にシリンジで注油する。
シャッターのテンションを徐々に上げていき、シャッタースピードの調整をする。
シャッター調整の目安は、
・最高速度でシャッターが開いていること。
・最低スピードでシャッターが動作すること。
である。
シャッターのテンションは、上記の条件が実現できる範囲内でできる限り弱くしておく。
シャッターの調整が終わったら組み上げ出て修理完了。

組み上げ途中で随時シャッターを動かして、問題がないかどうか確かめること。

後は、ファインダの調整と、できれば貼り革の交換もしたい。

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Icarex 35の修理

Icarex 35修理を実施。

修理内容は
・フィルムカウンターの修理
・裏蓋のヒンジの修理
・各部注油
である。
先ずは軍幹部のカバーを外す。
最初に裏蓋が閉まったままにならないように、粘着力の弱いマスキングテープで裏蓋のロック部分を保護しておく。

巻き戻しクランクの頭のビスを外す。

巻き戻しクランクが外れるので、巻き戻しの軸を支えている円形の板バネを外す。
板バネを外すと巻き戻し軸を支えている小さな鉄球があるのでなくさないように外しておく。

フィルムの感度を表示する板は、スナッフリングで止められているのでスナッフリングプライヤーを使って外す。

フィルムの感度を表示する板を外す。

フィルムの感度を表示する板を外すと、ファイル感度ダイアルのクリック感を出すための金属棒がフィルム感度ダイアルの底面にあるので、なくさないように外しておく。
次に、巻き上げレバーを外す。
巻き上げレバーの頭にある皮を剥がす。

皮を剥がすとレンチの穴があるので、ジャンクコンパスなどで回してあける。
更にその下に、特殊工具でネジにはめてある留め具があるので、大きなマイナスドライバーでネジを軸に回して外す。

これで巻き上げレバーの上の指標版が外れる。

巻き上げレバーの3つのビスを外すことで、巻き上げレバーが外れる。

その下にあるシャッタースピードダイアルを押さえている板は、引き抜くことで外れる。

その下にある2つのビスを外す。
ビスの下にあるリングを取り出すとシャッタースピードダイアルのクリック感を出している板バネ2枚と、金属棒があるのでなくさないように外しておく。
後はシャッターダイアルを引き抜くと、軍艦カバーが外れるようになる。

軍艦カバーを外す。

シャッター部分はこうなっている。

フィルムカウンタだが、開けてびっくりなんとテープである。

しかも、切れている。
流石に代替え部品など無いのでどうしようもない。
フィルムカウンターの修理は此處で断念して、テープの切れ端が内部の機械類に巻き込まれないように固定した。

後は、各動作部分をシリンジで注油し、軍幹部は其のまま組み直した。
次に、裏蓋のヒンジである。
まず、裏蓋を開ける。

ビス2本を外すだけで簡単に開けられる。
そうすると、ビスが1本転がり出た。
つまりヒンジはビスで留められていたのである。
なので、そのビスを元通りにした。

しかし、このビスを見るとプラスネジである。
このカメラに使われているビスは全てマイナスであるにもかかわらず、此處だけプラスなのはおかしい。
つまりは、以前も此處のビスが外れてネジが無くなったので、代わりに別のプラスネジを使用したものと思われる。
後は、各動作部を注油して裏蓋を元に戻して完了。
結果としてフィルムカウンタは修理不可能であったが、カメラとして使えないことはないのでこれまでとする。
ついでに、Tessar 50mm 2.8の分解清掃。

後ろ玉を、ゴムリングで外す。

その後、軽く内部を清掃。
レンズ自体はカビも傷もないので、内部の埃を払う程度で済ませた。

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Nicca 3-Sの修理の続き

以前修理したNicca 3-Sであるが、どうにも2重像が薄い。
なので、ファインダのハーフミラーを交換することに。
先ずは軍幹部をあけて、作業しやすいように巻き戻しノブも外す。
ハーフミラーを押さえている板バネを外す。

そうすると、ハーフミラーを押さえている部品とハーフミラーが取り出せる。

取り出したハーフミラーを見ると、矢張りハーフミラーの蒸着が剥げている。
交換用のハーフミラーだが、実は部品取りように置いてあったゾルキの物が使える。

少し蒸着が剥げているが実用には十分。
サイズもほぼ変わらないので、其のままファインダーブロックに入れる。

そして、ハーフミラーを押さえている部品を入れる。

最後に板バネを取り付け、元通りに組み上げる。

これでファインダの2重像ははっきり見えるようになった。

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