Nicca IIIaの修理

Nicca IIIaの修理を実施。

修理内容は
・シャッター幕(先幕、後幕)の交換
・各部注油

トップカバーの分解から。
フォーカスとファインダの接眼レンズを外す。

フォーカスの接眼レンズは側面のビスを外して引き抜く。

レンジファインダーの対物レンズ2つを外す。

アクセサリシューを外す。

シャッターダイアルを外す。

シャッターダイアルは側面のビスを緩めて引き抜く。

シャッターボタンの飾りリングを外す。

前後のビス2つを外して、トップカバーを引き抜く。

ボディを分解する。
スローシャッターダイアルの頭を外す。

時計回りに回すと外れる。

頭のネジを外して、ダイアルリングを外す。

3本のビスを外して、台座の金具を外す。

最後にその下のビス1本を外す。

4本のビスを外して、レンズマウントを外す。

レンズマウントの下にスペーサーが何枚かあるので位置と枚数を覚えておく。
また、マウントの裏側にビス留めための金属板があるので、外しておく。

表のビス6本と、裏側のビス3本を外し、ボディを引き抜く。
ボディを引き抜く際にテレカ等をフィルム圧版のところに差し込んでおくと、引き抜く際にフィルム圧版を傷つけずにすむ。

ボディを引き抜くとこんな感じになる。

ファインダブロックを外す。
フォーカス連動レバーを外す。

トップ側ののビス2本と其の裏側のビス1本を外し、ファインダーを外す。

内側のビス3本を外し、遮光板を外す。

底カバーを外す。

シャッター幕のテンションをフリーにしておく。

先幕を交換する。
まず先幕をテンションドラムから剥がす。

剥がしたら、幕の寸法を測っておく。

先幕を竿から剥がす。

幕を剥がした後、テンションドラムと竿に付いているボンド等のカスをエタノールなどで綺麗にしておく。

新しい先幕を切り出す。

幕の先に幕と垂直になるように両面テープを貼り付け、両面テープの奥の端が竿の端に来るように貼り付ける

其のまま竿を軸にして折り曲げ、圧着する。

幕のもう一方の端に、厚紙をセロハンテープで取り付けて、厚紙を折り曲げながらテンションドラムの間に通す。

其のまま厚紙を引き抜くと、幕がテンションドラムの間に通る。

テンションドラム側の幕の端に両面テープを貼り付ける。

テンションドラムに幕を貼り付ける。

後幕を交換する。
まず後幕をメインドラムから剥がす。

剥がしたら、幕の寸法を測っておく。

後幕を竿から剥がす。

幕を剥がした後、メインドラムと竿に付いているボンド等のカスをエタノールなどで綺麗にしておく。

新しい先幕を切り出し、先幕と同じように両面テープを貼り付ける。

両面テープの奥の端が竿の端に来るように貼り付ける。

其のまま竿を軸にして折り曲げ、圧着する。

幕のもう一方の端に、厚紙をセロハンテープで取り付けて、厚紙を折り曲げながらメインドラムの間に通す。

其のまま厚紙を引き抜くと、幕がメインドラムの間に通る。

この後、先幕のテンションだけをある程度上げておく。

メインドラム側の幕の端に両面テープを貼り付けて、幕の位置を調整しながらメインドラムに貼り付ける。

これで、先幕、後幕の交換は完了。

此の状態で、シャッターの動作に関係する各部に注油する。
注油後、シャッター幕のテンション調整をする。
調整のポイントは
・最低のシャッタースピードでシャッターが完全に動作すること
・最高のシャッタースピードで幕が開いていること
の2点を確認しながら、先幕、後幕のテンションを上げていく。
ただし、テンションがなるべく弱い状態で上記2点が実現できるように調整する。

最後に元通り組み上げて完了。

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください